当社の科学者およびエンジニアが、初期の海底ダイビング調査旅行で、深海底におけるガスハイドレートの露出の観察と試験を行って以来、当社は、主要なガスハイドレート分布域プログラムのほとんどに参加してきました。ガスハイドレートは、一部の地域で、深海の石油・ガス開発に対する大きな地盤リスクとなっています。当社は、技術および学術パートナーとともに、ガスハイドレートのサンプリングツールと完全処理システムを開発しています。
当社は解析的研究を行うとともに、現場プログラムを遂行していますが、その目的は、大量のハイドレートが堆積する場所に構造的基盤と炭化水素生産井を構築することにあります。また当社は、ガスハイドレートを通して将来のクリーンエネルギー供給を確保するための先見性のある研究を行う、お客様、政府、およびエネルギー企業の支援も行っています。
当社の能力には以下が含まれます:
- ガスハイドレート分布のグラウンドトゥルーシング用の新しいツールおよびシステムの開発
- ガスハイドレート調査プログラムの設計と実行
- ガスハイドレート分布地域の施設向け基盤設計技術の開発
- 概念的に生産可能なガスハイドレート資源の探査
- 予測的定量化方法の開発
- プロジェクト管理、机上における調査研究、総合研究、および地質的危険評価に関する研究
- ガスハイドレートの生産および監視用井戸の設置
フグロはガスハイドレート調査の対象として2種類のアプローチを特定しました。
ジオハザードとしてのガスハイドレート
浅い領域でのガスハイドレート帯における探査井の掘削には大きなリスクはありませんが(実際に、ガスハイドレードが存在しない坑井の掘削よりも、坑井を安定した状態に保つことができます)、既存の炭化水素生産井の浅い堆積物中にガスハイドレートが存在していた場合、それはそのガスハイドレート帯における長期的生産の影響を大きく受ける可能性があります。これは主に、ケーシング構造によって温かいハイドレートが時間をかけて上方に移動し、地表付近のケーシングとコンダクターの周りのハイドレート帯を温めたり熱したりすることで生じます。これによりハイドレートが分離しとガスと水が生成されることになり、これが原因で坑井のケーシングを支える堆積物は脆くなります。フグロは、ハイドレートに遭遇した生産井の長期的モニタリングと安定性の調査を行うため、この発生をモデル化して幾つかのプロジェクトを完遂しました。
資源としてのハイドレート
フグロのガスハイドレートプログラムの多くは、ハイドレート層から生成されるガスの回収可能埋蔵量の発見と定量化において注目されています。このプロセスでは、「石油システム」のアプローチを活用し、地震探査データに基づいてハイドレート層の掘削・コアリング・圧力コアリング・原位置試験を実施するための最適な区域を探査します。フグロは、地震探査データの評価、掘削での危険性の評価、一般的にはワイヤーライン検層又は掘削同時検層(LWD)を用いた特定のコアリングターゲットの識別を行います。 その後、コアリング及び圧力コアリングの様々なシステムを使って、ハイドレートの試料をサンプリングしコアの解析を行い、将来の生産区域の有望性を評価します。
ガスハイドレート分布のさらなる把握には、設備設計や将来のクリーンエネルギー供給の可能性の認識といった目的において明白な利点があります
従来型(既存型)の石油・天然ガス開発:
- プロジェクトサイクル初期における設備設計のための適切な情報の取得
- 地盤リスクの把握
- 開発・生産・廃坑の全期間に渡る音響設備設計
- 水深の浅いガス田における現場寿命期間内パフォーマンスの向上
将来のエネルギー供給:
- 生産可能なガスハイドレート堆積の識別と定量化
- ガスハイドレート生産用の重要パラメーターの提供
- 将来のクリーンエネルギー供給のためのエネルギーセキュリティおよびリソースの評価